November 2005 Archives

our great chef and the hot statistician

右手前のハムっぽく見えるのが自分用の七面鳥.鳥皮が嫌いなので.

毎年11月第4木曜日は Thanksgiving Day と呼ばれる感謝祭.昨年は指導教官の家に招待されて,ラボ仲間と一緒にアメリカの伝統行事を楽しむことができた.今年はニュージャージーのいとこ宅にお邪魔して昨年とはまた違った感謝祭を楽しめた.こういうとき,アメリカに親戚がいる自分はとっても恵まれてるなぁと思うし,わざわざ誘ってくれたいとこ夫婦にも非常に感謝.せっかくの連休だからのんびりと過ごしたかったけど,最近忙しくなってきたこともあって宿題を持参.ほとんど手伝いもせず,なんだか食べて飲んで帰ってきただけの感じがする...

感謝祭の翌日は Black Friday と呼ばれる買い物日.去年は当日に初めてそのことを知ってセールを逃したけど,今年はこの日にテレビを買おうと企んでいた.テレビはちゃんとあるし問題なく動くけど,入力・出力端子が一切ない.すると,いとこの旦那さんが RF Modulator というのを教えてくれた.新しいテレビなんかよりこっちの方がよっぽど安いと.これを使えば入力端子を増設した感じになって,DVD プレーヤー等が繋げるようになる.確かに仰るとおり.と,そこで一旦は早朝セールに行くことは諦めたけど,木曜夜に色々な広告を眺めていたら,なんだか購買意欲を煽るような商品が次々と目に飛び込んできた.結局夜1時前に就寝するも目覚ましなしで朝5時前に飛び起き,無線 LAN キット$14.99勉強机用椅子$34.99を購入してきた.大手小売店だと早朝5時開店も結構あったけど,5時半にいとこ宅を出たときはまだ真っ暗で車が一台も走ってなかった.これはもうちょっと寝ててもよかったかなと思ったけど,幹線道路に出てみたらすごい車の数でしかもみんな飛ばしまくり.駐車場も一杯で,止めるのに長蛇の列.でも目的の商品が無事手に入ったからよかった.

ちなみに今日ニュースを見ていたら Cyber Monday の様子を放映していた.感謝祭明けの月曜日にはオンラインショップが大幅値引きをしてかなりの売り上げを稼ぐので,そう呼ばれるとのこと.あと,去年アドバイザー宅で揚げた七面鳥を食べたけど,最近は結構増えてきてるらしい.でも調理法に注意しないと大火事を引き起こして,家が焼失するような事件も増えてるそうだ.

● 参考:ブラックフライデーの様子
一触即発!激しくブラックフライデー@ウォルマート

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ハーバード卒がエッセイやレジュメを添削します,という宣伝で有名な EssayEdge という会社からクーポン券が来てたのを思い出した.不特定多数に配ることを予想してるとは思わないけど,特に注意事項も書かれていないから大丈夫なのかな.2006年1月31日までの利用で,Coupon Code: 6335 を入力すれば$20割引になるとのこと.いま出願準備中で,エッセイやレジュメを第三者にチェックして欲しいけど,身近にそういう人がいない,という場合には利用するのも手だと思います.添削を利用しなくても,ここで紹介されているサンプルやエッセイ・レジュメの書き方は大変参考になるので,ぜひ活用してみて下さい.添削者の人数が多いので多少ムラはあるかもしれないけど,一昨年・昨年と利用してみて,とにかく仕事が速いし,添削後も質問すれば丁寧に答えてくれるので,なかなか良いのでは,と思う.ただ,自分の身の丈に合わないような単語に書き換えられることもあるので,個人的には昨年 EssayEdge で添削したもらった SOP より,一昨年日米でじっくり添削してもらった方が気に入ってるけれど.ちなみに自分が一番力を入れた出願書類は Statement of Purpose です.

● 関連記事
Statement of Purpose (SOP)
Letters of Recommendation (LORs)
Resume
shima's: 大学院合否データ

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一昨日,友人から Nature 2005年11月17日号に掲載されている記事の転送メールをもらった.いま現在留学中の学生や留学を目指している人は,ぜひとも自分で Chinese students in the US: Taking a stand (PDF / Full Text) という記事を読むことをお勧めします.中国人がアメリカに大学院生・ポスドクとして留学することで直面する問題が書かれているけど,多くの留学生が少なからず共感する部分があると思う.

簡単にまとめると,まず一つが,非英語圏から来る多くの留学生が直面する英語・カルチャーショックの問題.先週,去年 ESL でクラスメイトだったベトナム人に久しぶりに会った.1年数ヶ月経ってようやくアメリカの生活にも慣れてきた,と言っていた.そのとき彼が「日本とアメリカじゃほとんど文化的差異がないからいいよね」と言っていたのが印象に残っている.今まで日本とアメリカが同じなんて考えたこともなかったけど,確かにベトナム他,発展途上国からの留学生は,日本人以上にアメリカでカルチャーショックを感じるのかもしれない.

二つ目は生活資金の問題.これまでにも何回か書いているけど,アメリカの大学院(特に PhD 課程の場合,ただし専門職系大学院は別)で授業料や生活費を自腹で払っている人は非常に少ない.留学生の場合,外部からの奨学金をもらっていないと,専攻や指導教官を変えるのが非常に困難である.なぜなら,所属を変える=新たな資金源を探す必要があるからで,これはかなり難しいことだと思う.そうなると,我慢して居残るか母国に帰るかのどちらかである.こういうとき,良い指導教官にあたるかどうかで状況が大きく異なると思う.

Nature には,不当な差別を受け退学処分になりそうだった中国人が,大学当局に抗議したことで資金問題も解決して転学科することができた話が書かれている.だから,同じような状況に陥ったとき,泣き寝入りせずに自分の意思を声高に主張することが重要であると.アメリカでは自分の意見を主張しないと何も始まらない,ということを改めて感じた.

● 参考記事
life@MIT: 研究テーマ
Nature: As one door closes... (PDF / Full Text)

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留学しようと決めた大学4年の秋,当時の大学指導教官から紹介されたのが東京は四谷にある日米会話学院,官庁や企業研修で定評のある1945年設立の語学学校だ.入学当時は標準的な大学生レベルからスタートだったけど,1年半でアメリカの大学院に合格できるまでレベルアップした.でも日米で学んだことは,テストスコアアップよりむしろアメリカの実生活や大学での過ごし方に役立ってる気がする.

在籍していた夜間総合英語科は入学から卒業まで2年間(当時は半年×4期)のカリキュラムで,毎日平日夜6時半から9時まで授業があった.ちゃんとクラス制になっているので,本当に『学校』みたいな感じだった.学校帰りの大学生や仕事帰りの社会人がほとんどだったけど,みんな目的意識がしっかりしていているので出席率も高かった.クラスメートから非常に刺激を受けたのを覚えている.

クラスごとに『担任の先生』もいて,最後の半期にお世話になった先生はいまでも交流が続いている.そしてその先生が英語教授法に関するワークショップに参加するため,なんとボルチモアにやって来た.出身がお隣のペンシルベニアということもあって,ワークショップの後は親戚巡りをし,1週間の滞在はかなり慌しかったようだ.それでもわざわざ時間を割いて近くまで来てくれて,自分の渡米以来1年半ぶり,しかもアメリカで再会を果たすことができた.2年前,ちょうどその総合英語科に在籍していたときは,出願準備に追われて自分の将来がどうなるか全然わからなかったので,まさかその2年後にアメリカで再会するなんて夢にも思わなかった.

お世話になった先生に恩返しをするというのは,技量的にも機会的にもなかなかできることじゃないけど,そのうちの一つに『頑張っている姿を見せること』が当てはまると思う.そういう意味で,今回は語学学校の先生に『恩返し』が出来た気がする.彼から学んだことをアメリカで実践していることが,何よりのプレゼントだと思うから.となると,次なる目標は国際学会に出て大学時代の恩師と会うことだろう.当面の目標にしている学会の〆切まで日程的に厳しいけど,なんとか結果を出して,また『恩返し』ができれば,と思う.

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タカラから発売されている『ウォーキービッツ』というカメのおもちゃが TIME 誌の Best Inventions 2005 の一つに選ばれたそうだ.タカラはバウリンガルに続いて二度目の受賞.1,344円なので,ちょっとしたクリスマスプレゼントにいいかもしれない(でも品薄・在庫切れ状態らしい).その他の受賞ロボットは,下記の通り.


  • ApriAlpha / 東芝
    ホームロボットのコンセプトモデル.丸いロボットは話者の方向を特定でき,背の高い方は体形や服装をもとに人込みでも人(=ターゲット)を特定できる.過去の日記参照.

  • iCat / Philips Research
    人間の声を認識(マルチリンガル)し,表情で感情を表現できる.現在は研究用プロトタイプのみ.

  • nuvo / ZMP Inc.
    これまでに何回か紹介した,世界初の一般家庭向け人型ロボット.過去の日記参照.

  • PBDR (Partner Ballroom Dance Robot) / 東北大・小菅研,野村ユニソングループ,有限会社トロワゾ
    愛知万博にも出展されていた,世界初のダンスパートナーロボット.CNN に出てたのは初めて知った.東北大の綴りが Tokhuro University と間違ってるけど.

改めてこうやって見てみると,やっぱりエンターテイメントロボット分野では日本が突出している.

● 参考ニュース
世界を癒やして「発明王」 タカラ、2度目の栄誉 米タイム誌選出
スタート合図は“甲羅をクリック”~タカラの小型亀ロボット

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この前ホプキンスにやってきた PhD Comics の作者が,JHU の様子を描いたコメントを載せている.それによれば,ここ JHU の大学院生が TA/RA としてもらう給料は結構少ないそうだ.他校のデータを知らないからよくわからないけど,確かに家族と一緒に住んでいる留学生はかなり大変だと前々から思っていた.

某衆議院議員じゃないけどざっくばらんに話すと,今年度自分が RA としてもらっている給料は年間$21,000(もちろんボーナスは出ません).12で割って$1,750/月,ここから連邦税 (Federal Tax) と州税 (State Tax) が毎月$300強引かれるので,手取りが$1,450弱になる.昨年の小遣い帳データによれば,自分の出費は月々$1,200±$100くらいだった.これに自動車の保険(まだ免許取得1年目なので半年で約$1,000)と日本帰国を年1~2回とすれば,それでプラスマイナスゼロくらいな気がする.車も持たず母国へも帰国しなければ,留学生が夫婦でも辛うじて生活していけるかもしれないけど,やっぱり結構厳しい.日本の大学院生からすれば,授業料免除の上仕送りなしで自活できるのでこれで文句を言うなんてとんでもないと思うかもしれないけど,アメリカの学生はそうじゃないようだ.

話が結構ややこしいので簡単にまとめると,まず,全米自動車労働組合 (UAW) が中心になって TA/RA の組織化を図っている.一方,全国労働関係局 (NLRB) に私立大学の TA/RA の団結交渉権が委ねられていて(州立大学は各州によりけり),長い間 NLRB は大学院生にこの団体交渉権を認めていなかった.これが2000年に方針転換し,私立大学の大学院生を労働者と認定し,大学院生の労働組合が認められた.ところが近年再び組織化にブレーキがかかり,2004年7月13日,TA は労働者ではないという判断が下される.これを受け,各私立大学ではストライキが起きた.イェールやコロンビアのように自主投票の末,大学に組織化を求めるところもあった.ニューヨーク大学では NLRB の決定を受け,今年6月に組合承認取り消しを決定.ところが,大学院生をはじめ,教員なども大学の方針を批判したことから,大学側が『新労働協約案』を UAW に提示し48時間以内の回答を迫り(交渉の余地なし),結局 UAW は受け入れ拒否.そして2005年8月5日,ニューヨーク大学は UAW と今後の労使交渉を行う意思がないことを表明.そして11月9日朝,約500人の学生がデモ行進を始め,大学側が『誠意のある』対応をするまでの無期限ストライキを開始.その間,ストライキに参加している大学院生は TA や RA の仕事は一切行わず,クラスによってはキャンセル(でも,大学側が代わりの TA を補充予定)や学外で授業を開くとのこと.一方大学側は,もはや労働組合はないので正式なストライキではない,TA/RA は働く義務があるためこれは非常に遺憾である,と言っている.現在もスト続行中の模様.かなり内容を端折っているので,わかりづらかった方,より詳しい背景を知りたい方は下記リンク(上記3つは同一サイト)へどうぞ.

RA は指導教官から出る場合が多いのでこれにはあまり該当しないと思う.まして自分の場合,今年6月からようやく給料が出るようになったので,仮にそれが TA として働いて出るお金であっても,こんな行動はしない(というかおこがましくて出来ない)と思う.明日が期限に迫ったヤンキース・松井選手の交渉を見ていても思うけど,確かにはっきり主張することは大事だと思うけど,なんだかここまでやるのはどうかと思ってしまうのは日本人的発想なんだろうか?ちなみに給料は大学周辺の物価をもとに決まることが多いらしいので,一概に金額の多い少ないだけで他大学よりも良い・悪いというのは決められない.同じ学校内だったら,他専攻より少ないのは悔しいかもしれないけど.


●参考
New York University: GA/TA Issues
GSOC/Local 2110 UAW
ミシガン日記: ストライキ
IPSO FACTO: イェールとコロンビアの自主投票の件 (エントリーの後半)

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CNN はアメリカの有名なニュース専門チャンネルで,24時間ニュースだけを放映している.いわゆるニュースの時間帯以外でもいつでも見られるからいいかもしれないけど,情報の垂れ流しと言うか繰り返し同じ映像を流すので,ある意味洗脳効果があるようにも感じられ,あまり好きじゃない.

今日たまたまつけたら,Undercover in the Secret State という特集で,北朝鮮の貴重な映像を放映していた.CNN のみと言っていたので,日本では見られない気がする.というわけで,動画のリンクを下記に張っておきました.

<注> 最初約10秒の CM が流れます.

【追記】
CNN だけと言ってた気がするけど,Channel4 というところで1ヶ月ほど前に放映されたようです.
Miscellaneous Thoughts:北朝鮮に関するChannel 4の番組

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この前探していた Comcast の CM でやっているのは スピードスタックス (Speed Stacks) と呼ばれるスポーツの一種だそうだ.結局 CM は見つからなかったけど,そのスピードスタックスで世界新記録を達成する動画を見つけた.要するに Comcast のインターネットを使えばこんなに速いですよ,ということらしい.下りで 6Mbps だけど.

これを見つけたのはスピードネーターというところだけど,ざっと眺めていたら日本で話題になっているらしいマジシャン・セロの動画をいくつか発見.なんだか今までのマジックとは根本的に違う(ように見える)のばっかりで,ラボ仲間と昼飯を食べながら,みんなで目を丸くしながら見ていた.一体どうやってるんでしょう?

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Introduction to Robotics: Mechanics and Control
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ロボット工学の有名な入門用テキストに Introduction to Robotics: Mechanics and Control,著者の名前を取って通称 Craig Book がある.1989年の第2版以来となる第3版が今年5月に発売された.春セメスターで取った Introduction to Robotics では A Mathematical Introduction to Robotic Manipulation,著者3名の頭文字を取って通称 MLS Book を使った.Craig では運動解析に昔ながらの D-H parameter を使っていて万人向けの教科書だけど,MLS は最近広まりつつある twist, wrench, screw と言った概念を導入している.だから改めて Craig Book を買う必要はないんだけど,以前日記で紹介した安く教科書を買えるオンラインショップを見ていたらかなり安く売っていたので注文してみた.定価$80,売値$16.21,なんと約1/5の値段.配達に25~45日も掛かると書かれていたけど,まったく急ぎではないので全然気にしていなかった.

そして本当に1ヶ月以上掛かって本日ようやく到着.…でも,なんだか変.北京から??

表にも数箇所継ぎ接ぎが見えるけど,裏返してみると継ぎ接ぎだらけ.RECEIVED IN BAD CONDITION AT _____ と赤スタンプが押されている.途中で破けたのか,アメリカ入国時にチェックされたのか... そして恐る恐る中を開けてみた.出てきたのは…

写真が意味不明,著者は J. が入ってる人ってことしか判別不能,そして『机器人学●×』と言われてもまったくわからない.これは間違いなのか,本当に注文した本なのか?本を開いて前書きページを見てみると,

どうやら中国人が必要なようです.でもよく見ると,Introduction to Robotics: Mechanics and Control, Third Edition と書かれている.どうやらこれが注文した商品らしい...

春セメスターで AI の授業を取って,その教科書 Artificial Intelligence: A Modern Approach (AIMA) という本も同じところで買ったけど,その時は表紙と紙がちょっと安っぽいくらいで全然問題なかった.結局,今回は中身は普通の英語テキスト(索引は英中二ヵ国語対応)だから,まぁ問題がないと言えば問題ないに違いないけど.オンラインで安すぎる本を見つけた場合,ちょっと覚悟を決めてから購入ボタンを押して下さい.

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11/2(水)の話だけど,アメリカの大学院生の間では有名なマンガ,PhD Comics の作者 Jorge Cham (以下,ホーヘイ)がホプキンスにやって来た.毎月院生向けに発行される The Grad News に載っているので,結構毎月楽しみにしている.

今までどんな人が作者なのか知らなかったけど,来たのは若い20代後半のイケメン青年だった.そして彼自身はスタンフォードの機械工学科で PhD を取っている.冒頭で流された研究紹介で登場した Sprawl Robot は結構有名なロボットで,まさか彼がこの研究に携わっていたとはかなり予想外だった.ちなみに当時のホーヘイ(一番右)はちょっと20代前半には見えない... そしてスタンフォードの機械工学科といえば,自分の指導教官(以下,アリソン.名前のとおり女性です.)も同専攻出身.なんで彼女のオフィスドアに PhD Comics の Motivation Graph が貼ってあるのか,ようやく一つ目の謎が解決した.

ホーヘイがスタンフォードの大学院に入学した1997年から書き始めたそうで,当初は身内のみに配布していたのがどんどん広まり,今ではアメリカ以外でも紹介されてるそうだ.月240万ページビューとのこと.そもそもの動機は,世の中に色々な人を題材にしたドラマやマンガがあるけど,大学院生を題材にしたものがほとんどなかったから,とのこと.確かに院生の日常はルーチンワークの繰り返しだから,あまり面白くならない.もう一つの理由は,ストレスが溜まる大学院生活を,もっと気張らずにリラックスして,The Power of Procrastination を取り入れながらやっていこう,というメッセージが込められている.procrastination を辞書で調べると,『ぐずぐずすること,遅延』などといった訳が出てくる.彼は procrastination は laziness (怠惰,不精)とは違うと主張していた.The American Heritage Dictionary では,

To postpone or delay needlessly.
と書かれていて,needlessly (不必要に)というところを彼は強調して笑いを誘っていた.
●参考:Procrastination Definition

この背景に,アメリカのトップスクールでの熾烈な競争がある.学部生は良い成績を取って良い大学院に進むために競争がすごいのは知っていた.ホプキンスでも,プリメド(premed)と呼ばれる生物や化学,心理学などを専攻し,主にメディカルスクールを目指す学部生の競争は凄まじいそうだ.大学院でも優秀な学生が集まる UC Berkeley などでは,次のような調査結果がある.

A recent survey by U.C. Berkeley found that 95% of all graduate students feel overwhelmed, and over 67% have felt seriously depressed at some point in their careers.
出典:PhD Comics
意訳すると,95%の院生は多くの宿題や熾烈な競争に凹んだ経験があり,67%はかなり精神的に落ち込んだことがある,とのこと.そういう現状を,この PhD Comics を読んでもらって少しでも改善したい,という想いがあると言っていた.

ホーヘイ自身が大学院で6年間過ごして博士号も取っているので,学校や分野によって違えはあれど,多くの大学院生の共感を呼び,これだけの人気があるのだと思う.約1時間のトークショーは最初から最後まで笑いが絶えずとても楽しかった.そして最後に設けられた質問コーナーで,ある学生から「このマンガに登場する Cecilia という女の子が身近にいる誰かに似ている気がするんだけど気のせいか?」という質問が出た.というのも,特に初期の頃のセシリア,自分の指導教官のアリソンにかなり似ている.去年初めて彼女のオフィスを訪れたとき,オフィスのドアに貼ってあった PhD Comics のセシリアを見て,アリソンが自分で描いた自画像なのかと思ったほど.彼の回答は,アリソンからちょっとはヒントを得ているけど基本的には別人だとのこと.アリソンとホーヘイは同じ研究室仲間だったそうだ.なんでセシリアとアリソンが似ているのか,長い間疑問だった二つ目の謎がようやく解けた.

最後に付け足すと,彼はスタンフォード卒業後プロの漫画家としてやっているのかと思ったら,いま現在カルテックの有名なロボティクス研究室でポスドクとして働きながら PhD Comics を描き続けている.こういうタイプの研究者は日本ではなかなかお目に掛かれない気がする.

【追記】

  1. PhD Comics でキャンパス巡りトークもマンガにして描かれている.今回のホームウッドキャンパスの内容は割愛されているけど,11/4(金)のメディカルキャンパスでの感想は描かれている...
    ↑勘違いでした.ダブルセットで載りました
  2. PhD Comics 読者からもらう4種類のメールを説明する動画(Quick Time).

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今朝知ったけど,昨日,名古屋から日本人の方が訪れていたそうだ.ホームウッドキャンパスには貴重な日本人訪問者なので,せめて声を掛けてくれればよかったのに.先生なのか学生なのかさっぱりわからないけど,わざわざ羊羹を差し入れして下さった.こういう気遣いは日本人ならではだなぁ,と大変感謝する一方,名古屋からならういろうなのではと思いつつも,美味しく頂いた.栗ようかんはよく見かけるけど,栗きんとん羊羹なんて初めて聞いた気がする.岐阜にある松月堂という,栗のお菓子が名物のお店らしい.

この栗きんとん羊羹とは何かを説明するとき,中にマロンが入ってると言ったら誰も理解していない雰囲気.あれ?と思ったら,あぁチェスナッツのことね,と一人が気が付いた.恥ずかしながらマロン (marron) がフランス語だと今日初めて知った.マロンケーキとか,いま旬なグループ Maroon 5 ですっかり英語かと思い込んでいた.ちなみに英語では maroon で,栗自体ではなく栗色を指し,栗は chestnut.確かに言われてみれば気が付く.Wikipedia には和製英語と誤解される和製でも英語でもない外来語の例に載っていた.

上記リンクの和製英語,結構色々と参考になる.リンクフリーもあるし,フリーマーケット (flea market) も載っている.フランス語 marche aux puces を英訳した,蚤の市の意だそうだ.日米には,free market と書いてあったらお金を払わないで何でも持っていっていいよ,と言ってた講師がいた.

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