April 2006 Archives

先日の米軍グアム移転費のニュースを見て、その昔、コンポを買おうと秋葉原に行ったことを思い出した。大して情報収集もしないで一店舗目に入ったら、ちょうど予算内で収まりそうな製品が目に付いた。メーカーは SONY だから悪くはない。そのコンポの相場はわからなかったけど、話し掛けてきた店員さん曰く、「いやー、これはかなりお手頃価格ですよ!」とのこと。でもまだ他の店も見たいからと伝えると、「じゃあ割引しますよ、ブランク MD も付けますよ(当時はまだ MD 全盛期だったので)」、と交渉してきた。それでも渋っていたら、「この場で即決ならこの値段にします!」とさらに割引額を提示してきた。結構魅力的な値段に思えたけど、かなり迷った挙句、結局他のところも見て回りたいので、とその店を後にした。結局その後いくつか見て回ったけど、一番最初の店で提示された金額は実は大したものではなかった。もし最初に提示された金額で購入していたら、きっと自分は満足のいく買い物をしたと思ったかもしれない。でも、冷静になって客観的に見てみれば、本当に良い買い物をしたかどうかはかなり疑問の余地が残るんだろうと思う。

最近のニュースしか見なかったから詳しい経緯はわからないけど、今回のグアム移転費も同じことが言えると思う。最初ある程度の出費は日本も覚悟していただろうけど、アメリカ側に先制攻撃で75%を要求された。さすがにそれでは高いから50%以上は無理なんじゃないかと思い始める(でも当初は50%なんて考えもしなかったのでは?)。とは言ってもお互いに譲歩する必要があるから、現実的には50%と75%の間だろう → 最終的に59%まで減らせて一部の永田町の人は満足した、というように自分の目には映った。今回の合意に関して、果たして永田町以外でどれくらいの人が「よくやった」と思っているのだろう?少なくとも Yahoo! JAPAN で読める社説はすべて否定調だった。それにしても調子にのって3兆円も要求してくるなんてありえない。

蛇足だけど、コンポを買いに行ったとき、秋葉原では交渉して値段を下げるというルールを知らなかった。その経験を活かし、渡米前の買い物のときには、「これとこれとこれを買いたいけどこの予算でどうでしょう?」と直球勝負でいくつかの店を回って、結果かなりいい買い物ができた。

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毎年春セメスターの終わり近くに、ホプキンスのホームウッドキャンパスで Spring Fair と呼ばれるお祭りをやってる。去年も興味はあったけど、その頃はそれどころじゃなかったので。。今日の昼間は天気も良かったので、少し散歩がてらのぞいてみた。

去年は駐車場でやっていたけど、いまそこは新しいビジターセンターを工事中なので、校舎すれすれの位置で乗り物が回ってたりする。何かあったら大変そう。一見して日本の大学祭っぽく見えるけど、お店を出してる大部分の人たちは外部から来てるっぽい。そのため、わざわざ金曜の午前11時から日曜いっぱいまで多くの建物のドアの鍵を変えてしまった。だから週末に研究室に入りたかったらセキュリティースタッフを呼んで身分証を提示しないと入れない。いくらなんでもこれはちょっとやりすぎだと思うんだけど。

● 関連
shima's:スプリングカーニバル ← CMU の同じような催し物

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今日、ある学会用の査読が終了した。査読とは、簡単に言えば、研究者が論文を発表しようとする際、それが発表・掲載されるに相応しいものかを判定すること。初めて査読を頼まれたときはとってもびっくりしたけど、周りの人の話を聞いた限りでは、やっぱり学生でも査読するのは結構あるそうだ(もちろん投稿先のレベルによると思うけど)。間もなく2年目が終了するけど、自分のこれまでの投稿論文はゼロなのに、査読した論文が2.5編(0.5というのは書いてはいないけど、読んで指導教官と話し合ったもの)というのは結構情けない。。。

査読は無償労働で確かに時間が掛かるけど、利点としては出版されない論文にもお目にかかれること。これはまだ論文に書き慣れてない学生のうちに経験すると、その恩恵に結構授かれる気がする。というのは、普段読む論文は査読を経て世に出てるものが多いので、ある一定以上のレベルになっているはず。一方、査読では採否される前の論文を読むので、査読をしないと見られないようなちょっとひどい論文も中にはある。今回読んだ論文は、参考文献に挙がっている論文の順番がめちゃくちゃで、正しい文献が参照されていなかったり(つまり、5番目の文献と文章中で言ってるのに参考文献欄では10番目だったり)、いくつかのグラフを比較してるのにそのスケールがばらばらだったり、グラフ中の文字が小さすぎて読めなかったり。こういうのを見ることで、自分が実際に論文を書く際にどういうことに注意すればよいのか、段々感覚的にわかってくる気がする。

もちろん一番重要なのは研究内容だけど、英語論文の場合はやっぱり英語自体もそれなりに重要だと思う。自分もたくさん問題を抱えてるけどそれは棚に上げて続けると、結構多いのが一文が非常に長い場合。科学・技術英語論文では短い簡潔な文が好まれる。この原因になりがちなのは、受動態を多用しすぎて内容が曖昧になり、かつ一文も長くなるといういう悪循環。友人が査読した論文にはこれがかなり多かったそうで、「きっと著者は日本人だな」と言っていた(自分も同じ傾向があるのでからかわれた)。。あとは動詞の時制が一貫してなくて、既に発表されたことなのか今回得られたことなのかが曖昧になる場合。そして意外に多いのが、句読法(punctuation)の使い方を誤っている場合など。こういうことは基本書を読めば必ず書いてあることなので、学部生のうちに読むべきくらいだと思う。

自分が初めて英文論文を書いたときに非常に重宝したのは、過去の日記を参照下さい。でも科学・技術論文に関係なく必読なのは Strunk and White の古典的名著 The Elements of Style. ペーパーバックなら非常にコンパクトで持ち運び自由、それでも重要なことが盛りだくさん。アメリカの大学はどこでもほぼ全員ライティングの授業が必修で、その授業で結構使われるそうだ。あと、友人の所属する研究室の学生はほとんどアメリカ人だけど、そこの指導教官はラボの学生全員にこの本をプレゼントしている。つまり、アメリカ人も必携のライティングのバイブル。

The Elements of Style (Elements of Style (Paperback))
The Elements of Style (Elements of Style (Paperback))William Strunk Jr. E. B. White

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● 関連
査読(Wikipedia) (誰が熱心に書いたのか、解説がかなり詳しい)
投稿論文の査読のしかたを考える
Suggestions for Performing a Good Review (↑のサイトより)
Reviewing a Manuscript for Publication (初めて査読する前に一読を勧められた)

Strunk, William. 1918. The Elements of Style. (第1版はパブリックドメインになって全公開、なお現在は第4版)
William Strunk, "The Elements of Style" (Japanese Translation) (第1版の日本語訳)

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最近取り組んでいる研究が人間-機械系と呼ばれる分野で、人間が制御システムの中に入ってくる。となると、人間のモデル化が必要になるため、心理学や脳科学の分野にもまたがってくる。大学のネットワークを介せば基本的に主要ジャーナルにはアクセス可能なので読みたい論文がすぐに手に入るけど、特定分野のジャーナルは特定分野の専攻からしかアクセスできない場合もある。今日探していた論文は自分のところからだとアブストラクトしか読めなかったので、関連専攻に所属しているYさんに頼んでみた。結局そこからでもダメだったようだけど、Yさんから今まで知らなかった図書館の利用法を聞くことができた(と言っても有名らしい)。

ある本・雑誌の数ページのコピーのみ欲しい場合でそれが大学図書館にあるとき、図書館のウェブサイトにいってどの本のどのページのコピーが欲しいかのリクエストフォームに記入すれば、スキャンしたものを PDF 化してメールで送ってくれるとのこと。だからわざわざ図書館に行って小銭を払ってコピーして(図書館のコピー機は有料)、それをさらにスキャンして PDF 化して保存、なんて必要はまったくなく、ただメールが届くのを待っていればいいだけ。(少なくとも)院生以上は無料で利用可。ちなみに、借りたい本をオンラインでリクエストして学科の自分のポストに配達してもらうことも院生以上は可能。広大な敷地でもないのに大学院生がそんな億劫でいいのか、と叱られてしまいそうだけど、細分化がきっちりなされてるアメリカならでは(それとも金持ち大学故か)。ただし、急ぎの場合は自分でやった方が早いと思うけど。

ちなみに MSE と呼ばれるホームウッドキャンパスのメイン図書館、正式名称は The Milton S. Eisenhower Library で、このミルトン・アイゼンハワーは第34代大統領ドワイト・アイゼンハワーの弟にして、ホプキンスの第8代学長でもある。この図書館建設に際して、ホプキンスの名物時計台より高くならないようにという不文律のもと、6階建てなのに地上2階+地下4階の構造になったそうだ。

● 関連
Facilities@JHU

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朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや
と言っても日本から来たわけではなくデトロイトからやってきた。自分が中学生のとき、イトマンというスイミングスクールに通っていた。当時同じイトマンの選手コースで泳いでいた友人が、結婚していまはデトロイトに住んでるという。旦那さんの出張の途中ワシントンDCに寄るとのことで、実に11年ぶりに再会した。前回、語学学校の先生とアメリカで会えるなんて思わなかったけど、福島のスイミングで一緒だった仲間とアメリカで会うなんてお互い当時は考えもしなかった。



今日の天気予報は2週間前のお花見時同様、ところにより雷雨、だったけど雨は降らずいい天気だった。残念ながら桜はきれいさっぱり散っちゃったけど。。 ところでお昼にチャイナタウンに行き、ランチスペシャル$3.95という値段に惹かれてある中華料理屋に入ってみると、ランチスペシャルは平日だけらしい。まぁ当たり前と言われれば確かにそうだけど、表には何も書いてないし。そして注文した Chinese Vegetables in Oyster Sauce (← with じゃなくて in でいいのかな?in だとソースにどっぷり漬かってるってイメージあるけど、そんなことはない??)、料理が来てみて唖然。茹でた菜の花(?)にオイスターソース。これで終了。一緒に写ってるご飯は別料金。友人とその旦那さんが頼んだのはまぁ普通そうだったけど。去年桜祭りに行っ たときもチャイナタウンでひどい店に当たった。2戦2敗なので次回は周到な予習が必要だ。あと、いままでリンカーン・メモリアルは遠くから見ただけだったけど、今日は中に入ってみた。予想よりはるかにリンカーン像が巨大でびっくり。なんでジョン・ハーバード像みたいにみんなつま先に触れないのかな?と思ってたけど、像があまりにも大きすぎて触れないだけだった。

友人家族はこれから出張先に移動ということであまり時間がなくて残念だったけど(というか自分が遅刻した。。)、のんびり楽しい一日を過ごせた。そうそう、その友人は去年の11月に赤ちゃんを出産したのだけど、彼女は日本人、旦那さんはイギリス人、そして赤ちゃんはアメリカで生まれたので日英米の三重国籍を持ってるそうだ。日本は成人後の多重国籍を認めていないけど、英米の二重国籍は可能とのこと。へー。ちなみにその子が国籍を決めるまではパスポートが3つ必要なので、お金が掛かって(あときっと更新も)大変なんだそうだ。

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アメリカで高等教育を受けた人でジョンズ・ホプキンス大学/病院を知らない人はほとんどいないと思うけど、残念ながら日本でホプキンスを知っている人もほとんどいないと思う。そもそも自分自身まったく聞いたこともなかったし、ちょうど進学を決めた2年前、当時通っていた語学学校の先生たちから「ジョンズ・ホプキンスは凄い学校だよ!」と言われたけど、お世辞で言ってるのかと思っていた。アイビーリーグには属してないので知名度的にいまいちだけど、実はかなり良い学校なんです。そろそろ2006年秋入学の合否結果が出揃って進路を決定する時期、もしかしたらホプキンスに入学する方やこれから進学を考えている方が検索で辿り着くかもしれないし、これを読んでいらっしゃる方にもより知ってもらうチャンスなので、少し学校紹介を。

まずは非常によくまとまっているので、ウィキペディアのジョンズ・ホプキンス大学から引用(一部改変)。
ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University, ジョンズ・ホプキンスだいがく)は、アメリカ合衆国メリーランド州ボルティモアに所在する大学である。医学方面の研究で有名である。 ボルティモアの実業家ジョンズ・ホプキンスの遺産を基に、1876年に世界初の研究大学院大学として設立された。それまでのアメリカの大学教育は教養中心の学部教育であったが、新たに研究を中心とした専門教育を行うことを目的とし、大学院教育のシステムを確立した。 全米で初めて実験室での科学実験を行ったのも、また、公衆衛生大学院(School of Public Health)を始めて設置したのも、全米で初めて博士の学位を授与したのもこの大学である。付属のピーボディ音楽学院(Peabody Institute)も北米で最初の音楽学校であり、この大学には「アメリカで最初」と言われるものが多い。ノーベル賞受賞者(ホプキンス所属者は31名)も多く、米国連邦政府からの研究費額は第一位となっている。ジョンズ・ホプキンス病院は全米ランキング1位を15年維持している(2005年現在)。過去に留学生として新渡戸稲造も入学している。最近ではマイケル・ブルームバーグ(現ニューヨーク市長)やビル・ゲイツの多額な寄付がアメリカで話題となった。スポーツではラクロスが有名で、大学チームのブルージェイズ(Blue Jays)は何度も全米優勝をしている。キャンパス内に米国ラクロス協会の事務局、ラクロス博物館、ラクロスの殿堂がある。

続いて学校のウェブサイトからいくつか。
  • ジョンズ・ホプキンスの寄付した遺産は700万ドル(2005年だと約8820万ドルの価値で、1ドル100円強換算でも90億円)で、長らくジョンズ・ホプキンス大学への寄付金額としてはトップだったが、現ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグがここ数年莫大な寄付をし、現時点で総額2億ドルを越えている。
  • 『ジョンズ』ではなく『ジョン』の間違いでは、とアメリカ人でも勘違いしている人がいるが、そもそもジョンズが姓(ラストネーム)から来ているので誤りではない。詳しくは、Who Was Johns Hopkins? を参照。
  • 自分にとっても意外だったのが、以前は学部課程は男子のみだったこと(大学院はもっと早くから女子の入学も認めている)。1970年に初めて女子学生が学部課程に入った。
  • メインキャンパスのホームウッド(メディカルキャンパスとは異なる)には full-time の学部生約4,400人、full-time の大学院生約1,400人が在籍。かなりこじんまりとした学校。
  • 大学のレベルから考えると非常に part-time の学生が多いのも特徴。学部から大学院まで全て併せて約18,000名が在籍するうち、その約半数が part-time の学生(その多くは修士課程に在籍)。
  • ジョンズ・ホプキンス大学で働く人は約25,000名(full-time, part-time 含める)。病院の就労者も含めると、メリーランド州最大の民間雇用者数を誇る。
先に書かれている通り、医学部や公衆衛生学、生物医学工学などの医学分野で突出しているけど、第28代米国大統領のウッドロウ・ウィルソンはホプキンスで政治学博士号を取ったり、日本人で最もノーベル経済学賞に近いと評される雨宮健も経済学博士号を取っている。マイケル・ブルームバーグは電気工学科で学士号を取り、数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞のジョン・フィールズもホプキンスで博士号を取得している、と結構満遍なく様々な分野でレベルが高い。より詳しい一覧を見たい方はこちら(英語)へ。難点としては、ボルチモアの治安がよくないこと、(自腹の場合は)学費が非常に高いこと、学部生(特に pre-med)の競争が非常に熾烈なこと、学食&周辺の店がダメダメなこと、などが挙げられるけど、綺麗なレンガ造りのキャンパスやこじんまりとした雰囲気がとても気に入っています。そんなジョンズ・ホプキンス大学へ、ぜひお越し下さい。

● 関連(すべて英語)
Johns Hopkins University (Wikipedia)
information about hopkins
JHU Wiki
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今シーズンでちょうど40周年を迎える Shriver Hall Concert Series, それを祝って金~日曜の3日間、 PianoCelebration が開催された。レクチャーあり、ピアノ演奏会あり、さらには初めてジャズピアニストも迎えたり、まさにピアノ三昧の3日間。レクチャーにはあまり興味がないのでピアノコンサートを聴きに行こうと思ったら、ピアニストは5人。誰がいいか全然わからなかったので、ホプキンスの Peabody Institute(ピーボディー音楽院)でピアノを専攻している友人に訊いておすすめの二人を教えてもらった。

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まず最初は金曜夜の8時から。金曜午前中にアドバイザーとミーティングがあって、その準備で少し寝不足だったので開演前までちょっと研究室で15分仮眠、・・・のつもりが気付いたら8:10!あろうことか、最初の曲目を逃してしまった。。。 そのトップバッターは、Krystian Zimerman(クリスティアン・ツィマーマン、もしくはツィメルマン). 史上最年少の18歳で1975年のショパンコンクール優勝を果たしたポーランド人。世界各地のコンサートに自らのピアノを持ち歩いたり、質を保つためコンサートの回数を制限したり、音に対する飽くなき追求心を持つ超有名人だそうだけど、全然知らなかった。ベートーベンの悲愴ソナタをとても情緒豊かに弾きこなし、ショパンのバラード第4番でさらに観客を引き込み、最後の現代音楽ではまさに超絶技巧を披露。演奏終了後、観客のスタンディングオベーションは鳴り止まず、彼が4度目の舞台裏からの登場で、もう夜10時過ぎで遅いから早く帰って寝てください、というジェスチャーを繰り出してようやく終了。とにかく大満足の一言。最初のモーツァルトのソナタ(K.330)を逃したのが本当にもったいない。

こんなすごい演奏だったにも関わらず、全くお金を払ってない。というのも、夕方6時半から当日割引(rush ticket)販売とのことで行ってみたら、受け付けのおばちゃんに「ホプキンスの学生?」と尋ねられた。そうだと答えると、じゃああげる、とタダでチケットをもらってしまった。本当にいいの?と念押ししても、「ホプキンスの学生なら無料だからいいのよ」と。以前のコンサートは払ってるからおかしいなぁと思いつつも、翌日(土曜)の当日割引はいつ販売開始か尋ねたら、なんと金曜夜にして土曜夜の当日割引まで、しかも無料でもらってしまった。

そんなわけで、当初は二人のコンサートだけの予定だったけど、無料ならってことで土曜午後のコンサートも行くことに決定。ところがチケットを買う際、「学部生、それとも大学院生?」と訊かれる。どうやらホプキンスの学部生は無料だったようで、院生は当日割引$17(土曜午後の回は$8)払う必要があったらしい。金曜夜にチケットをタダでくれたおばちゃんは、学生はみんな無料と勘違いしてたのか、それとも自分が見た目で学部生と判断されたのか。。


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土曜午後は Kit Armstrong(キット・アームストロング) という、弱冠14歳のピアニスト兼作曲家。数学や言語の才能もあるそうで、7歳のとき、高校に通いながらカリフォルニアにある Chapman University に奨学金付きで part-time の学生として通い始めたそうだ。いま現在は、ロンドンにある Royal Academy of Music と Imperial College に通っている、まさに神童。さて、開幕して登場したのは年齢よりさらに幼く(10歳くらい?)見える男の子。まるで小さなピアノ教室の発表会で演奏する小学生。ところが一度ピアノを弾きだすとまさに別人。小さいながらも、繊細なピアニシモも迫力のあるフォルテシモも良かった。多少演奏ミスが目立ったのが残念だったけど。最後のアンコールに、客席にいる先生へのお礼と言って弾いた曲がとても良かったけど、残念ながら曲名わからず。


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そしてこの日二度目のコンサートは夜8時から Leon Fleisher(レオン・フライシャー). 今年7月で78歳になる、現役のピーボディーの先生だそうだ。彼はアメリカ人で初めて世界的なコンクールにて優勝を果たすものの、1965年絶頂期の37歳のとき、突然原因不明のまま右手の2本の指が動かなくなり、ピアニストとして『引退』せざるを得なくなった。ところがその後は指揮者・音楽教師として活躍し始め、また左手のピアニストとしても活動を続け、いつか両手で弾ける日が来ることを決して諦めなかったそうだ。そして1995年、その右手が練習過多のためにジストニア(筋失調症)という神経障害を患っていたことが判明し、ボトックス療法という治療法で見事に復活。2004年冬、初めて『両手』で弾いたアルバム、トゥー・ハンズを発売。そんな感動的な話はすべてコンサート中~終了後にかけて知ったんだけど、体格に似合わずとても優しい音を奏でるなぁという印象を受けた。治療法で完璧に右手が蘇ったわけではないだろうし、77歳という年齢を考慮すればとっくにピークは過ぎてしまっていると思うけど、ベテランだからこそ放つ巧さを感じた。最後のシューベルトのソナタ(D.960)はそんな不安も感じさせない迫力溢れる素晴らしい演奏で、この日もスタンディングオベーションが鳴り止まなかったけど、その後のアンコールはなし。というのも、開演後いきなり、「最後は(シューベルトのソナタで)盛り上がって終わりたいんだ」と切り出し、自身69年間のピアニスト生活で初めてという、アンコールでコンサートを始めたため。個人的には一番最初のアンコール曲、バッハ作曲/ペトリ編曲・羊は安らかに草をはみ(WMA)、がとっても気に入って初めて iTunes でクラシックを買ってしまった。イージーリスニング(いわゆる癒し系音楽)が好きな方にはおすすめです。

さすがに週明けにテストを控えて3日連続は辛いので今日はやめたけど、ちょうど節目の年に巡りあえてラッキーだった。ちなみに本来なら3つで計$42(学割+当日割)のところ$8しか払ってないけど、$42だったとしても今年日本で開催されるツィマーマンのコンサートより安い。これだから学生はやめられない!?

● 参考
レオン・フライシャーが語る
JHU GAZETTE: Three Days of Nonstop Piano Performances

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先週末は結構寒くて、学会会場に行くときDCを通ったけど、桜はほとんど咲いてなかった。でも月曜以降は結構暖かかったので、ここボルチモアも一気に春が到来。というわけで、昨日、今年もワシントンDCの桜まつり(National Cherry Blossom Festival)に行ってきた。一つ大きな勘違いをしていたのが、来週土曜の8日にパレードがあるのは知ってたけど、去年結構面白かった Sakura Matsuri, ずっとやってるのかと思ったらなんとパレードの日だけらしい。去年はピークが遅くて桜の見頃とこの祭りがちょうど重なったけど、通常はそんなことは結構稀なはずだから、なんだかもったいない気がする。Sakura Matsuri ではいくつかの道を封鎖するから交通事情も関係するだろうし、この祭り以外にも日本文化を紹介するイベントもいくつかあるけど、でもやっぱり1日だけってのはちょっと残念。ちなみに3/4~5/14までスミソニアンの Arthur M. Sackler Gallery で葛飾北斎の作品を無料で見られます。

今年の NCBF の他に、ボルチモアとホプキンスの写真も追加したので、併せてご覧下さい。
- National Cherry Blossom Festival 2006
- ボルチモア ← 74番目から春の写真
- ジョンズ・ホプキンス大学(ホームウッドキャンパス) ← 31番目から春の写真

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ワシントン D.C. の桜まつり 2006 [2006/04/01]
今年はパレードと日本文化盛りだくさんの Sakura Matsuri は見られず。でも、満開の桜が綺麗だった。
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