後日談:映画『カーズ』

<注> 若干、映画のネタばれ含んでます。

グランドサークル旅行から帰ってきて1週間もたたないうち、友人と映画を観に行くことになった。何か面白い映画を物色するために予告編を見ていたら、グランドキャニオンっぽい映像が流れた。でもアニメかと思っていたら、ピクサーの作った Cars (邦題:カーズ)という映画であることが判明。ピクサー作品はアニメと言っても質が高く、笑いあり感動あり何らかのメッセージありと、いつも予想を上回る映画を作ってくる。

カーズの登場人物(?)はその名の通りすべて車。主人公のライトニング・マックィーンはピストン・カップという伝統あるレースで期待されるルーキー。実力も人気もあるけれど、あまり周囲には気を配らず、少し天狗になっているところがある。三つ巴に終わったレースの勝敗を決するため、カリフォルニアで行われるレースに搬送される途中、アクシデントである寂れた田舎町に迷い込む。そこはラジエーター・スプリングスと呼ばれるルート66号線沿いの町。

このルート66がとても引っ掛かった。先日の旅行記でも触れたとおり、旅行の準備をしていたとき、なぜルート66が人気なのかまったくわからなかった。そこでちょっと調べてみた。一言で表せば、ルート66とは古き良き時代のアメリカの象徴だそうだ。1926年に開通し、シカゴからロサンゼルスまでの2,448マイル(3,939 km)の高速道路だったけど、Interstate Highway と呼ばれる州間を突き抜ける高速道路の普及と共にその存在価値が薄れ、1985年には正式な地図からはすべて消えてしまったそうだ。ところが1990年頃から復興の動きが出始め、今日ではそのルートの一部が Historic Route 66 として人々に愛され続けているとのこと。

さて映画の話に戻って、このラジエーター・スプリングス、なぜこんなに寂れてしまったのかの回想シーンがある。この仮想上の田舎町が存在するとされるのは、ラスベガスからグランドキャニオン サウスリムへ行く途中(Kingman と Seligman の間あたり)にある。ただしルート66を通ればの話。今では I-40 という車線数が多くてルート66を通るよりも距離が短い高速道路ができてしまったので、時間短縮のためには I-40 を通った方が早い。特別な目的がない限りみんな I-40 を通る。かつて活気に満ちていた町は、I-40 の普及と共に客足が途絶え、そして忘れられた町となった。そんな回想シーンが(確か)ナレーションなしで流れる。グランドキャニオンからラスベガスに帰る際、自分はまったく同じ判断をした(ルート66は遠回りなので I-40 を通った)ので、なんだか大きなショックを受けてちょっと胸が痛くなった。

その続きは映画を観て頂くとして、同じような経験のある方や、むしろルート66を通った方にはより一層楽しめる映画だと思う。もちろんこれまでの作品を上回る CG のクオリティや映画に込められたメッセージなど、ここら辺に行ったことがなくても十分楽しめるおすすめの映画。アメリカは6/9スタートなのでもう終わってしまうけど、日本は7/1封切なのでまだまだこれから。時間があればぜひどうぞ。


● 関連
- カーズ日本語公式ウェブサイト
- Wikipedia: U.S. Route 66
- The Mother Road: Historic Route 66
- Route 66 News » A Route 66 guide to the "Cars" movie ← いわゆる『ロケ地』特集



【2006年夏アメリカ旅行記】
1日目:ボルチモア → JFK 国際空港 → いとこ夫妻宅
2日目:NYC 散策
3日目:NJ → ゲティスバーグ → ボルチモア
4日目:ボルチモア散策

グランドサークル旅行計画
5日目:BWI → LAS → ザイオン → ブライスキャニオン
6日目:ブライス → アンテロープ → モニュメントバレー
7日目:モニュメントバレー → グランドキャニオン
8日目:グランドキャニオン → ラスベガス
9日目:ラスベガス → ボルチモア
後日談:映画『カーズ』
これからグランドサークルに行かれる方へ

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