September 2006 Archives

アメリカでの大学院生活も3年目に入って、少しは色々なことが見えるようになってきた。以前にもどこかで書いたかもしれないけど、日本の学生は作文・プレゼンテーション能力を鍛えるべきだと思う。でも、残念ながら上手く教えられる教員がいないからか、日本の大学ではそういう授業がないんだと思う。自分の研究を他人に理解してもらうためには、丁寧にわかりやすく説明することが重要で、その点において日本の学生とアメリカの学生には大きな隔たりを感じる。こっちの学生を見ていると、授業のレポート書きの延長線上で論文を書ける気がするけど、少なくとも自分の学部時代の体験では、レポートと論文はまったく別物だった。

とここまで書いておいて、ここから逆の主張をすることになるけど、作文・プレゼン力があまりにも優れていて、一しかないことを十にも膨らませて説明できるのもちょっと困ってしまう気がする。アメリカの研究大学で大学教授として生き残っていくためには、グラント(=研究資金)を勝ち取る能力が必須で、研究資金を得るために大学教授は相当な労力を費やす。研究資金がないと、大学院生・ポスドクが雇えない、(研究資金を自分の給料にも充てている場合は)給料も入ってこない、研究に必要なモノが買えない、そして余計に研究が進まなくなって全然成果が出ない、となってしまうため。当然大学・分野によって変わってくると思うけど、多くの理系分野(特にサイエンス)ではこれが当てはまると思う。

研究資金を勝ち取るためには、明確に自分の研究プランを説明することが求められる。奨学金を狙う学生や大学院に出願する学生も、レベルはかなり違うけど、明確にプランを示すという点では一緒だと思う。だから、作文・プレゼン力がある人は、学生の頃からより多くの賞与をもらって、論文もどんどん出版し、将来的にも多くのグラントを獲って生き残ることができる。もちろんはじめに言ってるように、この能力自体は非常に重要なことだと思う。自分の研究を誰にでもわかりやすく伝えることは、研究者としての義務みたいなことだとも思う。でも時々ふと思うのは、説明が下手な人がいるんだから、説明が上手い人もいる。そして中にはちょっと上手すぎる人もいるはず。それってどうなんだろう、と。採択率が40~60%と言われるロボット系最大の国際学会締め切りが先週金曜で、アメリカからの採択率ってどれくらいなんだろうと思いながら、なんとなくそんなことを考えていた。

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昨日はウチでかなり大規模なパーティーを開いた(家主でもないのに『ウチ』というのは気が引けるけど、住んでるんだから my house って言ってもいいらしい)。機械工学専攻の院生・ポスドク全員に招待状を送って、事前にパーティーに行くよと返事をくれたのが50人強なので、実際には80~100人くらい。さすがにこの家も人で溢れかえった。今までは招かれる側だったから途中で帰れたけど、今回は一応ホストなので最初から最後までずっと顔を出す必要がある。大変かなぁと思ってたけど、夜の9時スタートで結局パーティーが終わった朝5時頃まで結構あっという間だった。

このパーティー、オーナーの S が去年からはじめて、年2回それぞれ秋・春のセメスターはじめにやっている。ハウスメイト募集にもパーティーの用件が入ってたくらい、S はこういう社交的なのが好きっぽい。前回の残り分が結構残っているので、この家にはいろんなアルコールが常備されている。60リットル弱の樽ビールと他に買い足したアルコールなどをホスト3人で割り勘して、あとはみんなが持ってきてくれたビールやワイン(2枚目)。食べ物はチップスくらいなので、出費も一人$50と大して掛からなかった。でもまぁ年1回くらいでいいと思うんだけど。。

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アメリカはとにかく自転車の盗難が多くて、キャンパス内でもしょっちゅう持っていかれるそうだ。去年の話だけど、robo さんは一日に2台も盗まれたそうだし。。。

今年から研究室に入ってきた院生の一人はユタ州出身で、マウンテンバイクが好きだそうだ。少しキャンパスから離れたところに住んでいて、彼は雨の日でも自転車で通っている。今日、みんなで自転車の話で盛り上がってたら、彼が面白い(?)ビデオクリップを見せてくれた。何度も自転車の盗難被害に遭った人が、平日通勤ラッシュのニューヨークシティーのど真ん中で、自転車を盗むのはこんなに簡単なんだと実演してる(一応念のため、自転車も含めて全部彼らの物)。逆に、みんなが急いでる朝、しかも他人に無関心な大都会だからってのもあると思うけど。


ちなみに唯一最後に話しかけた人、こっちのやり方のほうがもっと簡単だよとアドバイスを与えている、通りがかりの自転車泥棒です。

● 関連
NEISTAT BROTHERS (このビデオを作った人たち) ← 左メニューの MOVIES から他のビデオが見られます

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ホームウッドキャンパスは今日から秋セメスター開始。あっという間に3年目に突入。でも周りの方の話を聞くと、これからの3年間(+α)が長そう。。

ウチの専攻では、修士課程の修了要件に10科目の授業履修が定められている(もしくは8科目+修士論文)。PhD 取得に授業数の決まりはない。これまで2年間で9科目取ったから、とりあえず通過点の修士を取るためにはあと1科目でいいんだけど、来年春に受ける GBO (Graduate Board Oral Exam) と呼ばれる口頭試問のために今セメスターも2科目取ることにした。というのは、GBO では専攻内から2人、専攻外から3人の教官を選ぶ必要があって、このままだと専攻外の教官が不足してしまうので。もちろんこれまでに誰を GBO の審査官に選ぶかも考えて授業を取ってきたけど、これまで2科目取って一番優先順位の高かった先生が、昨年度いっぱいで退官された。近々退官するという噂は聞いていたけど、まさか自分の口頭試問を目前に辞めてしまったのはちょっと誤算だった。

今セメスター取る授業は、自分の指導教官が開講する Haptic Systems for Teleoperation and Virtual Reality という授業と、2年前に2週間でやめてしまった Computer Vision. 前者は半ば強制的に取る必要があって、後者が GBO のため。今セメスターは自分にとっては興味を引かれる授業が少なく、コンピュータ・ビジョンも消去法で残った感じだけど、同じく消去法で残ったデジタル信号処理と迷った。どちらかと言えばデジタル信号処理が良かったけど、指導教官がそれぞれの担当教官を見比べて前者(同じ研究グループの先生)を勧めてきた。なんだか大人の事情が反映されてる気がしないでもない。

とは言っても、ロボット工学の基礎知識としてコンピュータ・ビジョンは必要だろうし、授業自体は結構面白い。ただ一番痛かったのは、2年前に履修する気満々で買った教科書2冊、引っ越しを控えた今年5月に「もう二度と使うことはないだろう」と思って両方ともアマゾンで売ってしまった。今日の授業でその2冊がテキストとして推奨された。。

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アメリカは9月第1週は Labor Day でお休み。授業が始まってないから休みも何もないけど、貴重な休日なので遠慮なく休ませてもらって、キャンパス周辺の方々とミニお食事会。先週もやったし、来週末は研究室 BBQ, 再来週はこの家で大規模なホームパーティーとなんだかパーティー三昧な気もするけど、引っ越してきてからメリハリのついた生活ができてるので、それなりに充実してる。ただ肝心の実験準備が遅れていて、10月中旬の某学会締め切りに間に合うか微妙になってきたけど。。。

今日は、面識はあったけどきちんとお会いして話すのは初めての方がいたり、いつも以上に色んな専攻の方がいたりと、気が付いたらあっという間に7時間も経ってた。引き出しの多い方が集まると話していて本当に楽しいし、いろいろと勉強になる。でも今日一番の衝撃的な事実は、経済学部大学院生の給料の額。去年 PhD Comics の作者が描いていた状況に経済学部も含まれる気がする。専攻によって給料の額が変わるのは聞いていたけど、こっちがとっても恐縮してしまうくらいだった。

ちなみに写真は、昨年秋にホプキンスに短期研究留学していた N さんから頂いた日本酒。とても飲みやすくて美味しかった。

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